Jun

八月のクリスマスのJunのレビュー・感想・評価

八月のクリスマス(1998年製作の映画)
3.9
言葉少なに語りかけるように、無駄な要素を極限まで削ぎ落とした純粋なラブ・ストーリー。死を扱う多くの映像作品が意識的か無意識にせよ壮大な音楽や悲劇的な演出で観客の涙を誘うことに余念がないが、本作は物語の起伏のみならず装飾も含めて全てが淡々と描かれている。主人公とヒロインを静かに捉えた眼差しが優しく、とても愛おしく感じられる。劇的な描写とは遠く掛け離れた、日常に溶け込む温度感が儚さと切なさを際立たせていて効果的だ。
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