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カールじいさんの空飛ぶ家のharu3uのレビュー・感想・評価

カールじいさんの空飛ぶ家(2009年製作の映画)
3.0
無数のカラフルな風船で青空を漂う可愛らしい家。操縦するのは妻を亡くし余生を孤独に過ごすカールじいさん、冒険の道連れはpixar初のアジア系太っちょ君という異色の本作。

冒頭10分でカールと妻エリーの絆と死別が言葉なく描かれ、夫婦の人生が心に刻み込まれます。この一連のシークエンスが素晴らしいからこそ、ラッセルを助けるためカールが家具を迷わず捨てていく場面に涙腺がゆるむ緩む。。
伝説の滝に辿り着いてハッピーエンドと終わらないところも良いですね。壮大な滝の横にちょこんと座する二人の思い出の家が、思いの外寂しげで。夢は追っている間が一番輝いて見える。

同情の余地がある悪役への容赦ない仕打ちはちょっと酷いかなとも思いますが、pixerのこの毒っ気も嫌いじゃなかったり。身体にガタが来ているおじいちゃん同士の戦いも笑っちゃいました。
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