観たことないのにBlu-rayが安かったから買ってしまった映画。やらかしたかな?と思ったけど、思いの外めちゃくちゃ良かった。
俳優のビリー・ボブ・ソーントンが自ら監督・脚本・主演を務めた作品で、インディペンデント映画ながら大ヒットし、アカデミー脚色賞を受賞した。
あらすじは、小さい頃に母とその不倫相手を殺してしまった知的障害者のカール。刑期を終えて25年ぶりに故郷へと帰ると、そこでとある親子と親しくなる。しかし、カールは二人が男に暴力を振るわれていることを知ってしまう…。
「殺人はいけないこと」だと知らなかった幼少期に比べて、「殺人は絶対ダメ」だと理解しているカールが、このような問題に直面したときどのような行動をとるのか…こちらも気が気ではなかった。全体的にはほのぼのとした雰囲気なのにも関わらず、ずっとハラハラしてしまった。
主人公が障害者であることを利用した感動ポルノとは違って、「本当の悪とは?正義とは?」など道徳や倫理を考えさせられる映画だった。大きな山場があるわけではないけど、静かな『スリー・ビルボード』のような感じでずっと引き込まれた。