何故かまた観てしまった。
フリーガイの後にイヤミス作品を観てしまう。
湊かなえ、松たかこの代表作の一つと言っても過言ではない。
どう転んでも誰も幸せになれない。登場人物全員が「ズレ」があって、重ならない。
命の重みなんて薄いテーマではなく、復讐の物語。
ラストシーンの「なーんてね」は、「ズレ」を修正出来なかった守口の苦痛と悔恨が含まれている気がしてならない。
胸糞映画だけど、松たかこの演技力と映像表現と音楽が素晴らしい作品。
歪みを表すカーブミラーのシーンと、人の狂気を表す異様な笑いがホラー映画のような恐怖を味わえました。
小説も名作ですが、映画も名作でした。
2021年 82本目