らくだG

GONINのらくだGのレビュー・感想・評価

GONIN(1995年製作の映画)
5.0
GONINってなんだ?と思ったら、「5人」!笑
その「5人」がキャスティングも演技も素晴らしく良かったかな成り立っている気がする映画。

まずは何と言っても佐藤浩市。近年の大御所感ある感じしか知らなかったから若い頃こんな美青年だったんですね。「目」が良かった。やられっぱなしじゃねぇぞ派手にやり返してやるぞと狂気と、そして若者らしい生意気さを秘めた瞳。
そしてもっくん!こんな演技も出来る方なんですね。妖艶で…。不安そうな顔をするところもかわいくてよかったですね。
竹中直人、こんなの竹中直人にしかできないよ…。こんなヤバイ奴をぬるっと仲間にしちゃうことで佐藤浩市の狂気も浮き彫りにされるのがよかった。そして言わずもがな、「家」のシーンは屈指の名シーンでしたね。
根津甚八、渋くてめちゃくちゃ存在感ありましたね。一人だけ狂ってないし。穏やかな顔立ちで目もなんか澄んでて優しげなのに一癖あるぞ只者じゃないぞとわからせる演技。
劇パト2とはまた(全然)違った竹中直人との関係性でおもろいですわ。
椎名桔平は最初全然椎名桔平だった気が付かなかった。怪演ですよね。何言ってるか全然わかんないなにこれ笑と思ってたけど最期がめちゃくちゃよかった。

ビートたけしはわりと中盤から出てくるのに濃すぎ!もうお腹いっぱい。でもさすがの存在感。北野武監督作品のビートたけしを念頭に置いて作ったとしか思えない役柄。

いやーそして画作りが美しいので上品ささえ感じる暴力描写。
ディスコの踊り場の十字架、万代の部屋のカーテンに映る仏像。なんかよくわかんないんだけど印象的なモチーフがちょいちょい使われててそれが綺麗だった。

ストーリーは…ぶっちゃけあんま無いよね。展開とあの終わり方ありきでしょうね。終わり方素晴らしかった。そーそー、そりゃみんなああなるよね。
らくだG

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