カタパルトスープレックス

隣人は静かに笑うのカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

隣人は静かに笑う(1999年製作の映画)
3.3
クライムサスペンスの中でもミスリーディングの設定が評価されている作品です。

マイケル・ファラデイ(ジェフ・ブリッジス)は近所に住む家族の長男を救った。マイケルにも年が近い息子がいて、それをきっかけに近所付き合いをするようになる。最初はその家族と仲良くしていたが、父親オリヴァー・ラング(ティム・ロビンス)は少し気になる点が出てくる。単なる勘違いなのか、それとも何か犯罪と関係があるのか?という話です。

キャラクター造形は流石にジェフ・ブリッジスとティム・ロビンスです。どこかパラノイア気味なマイケルと善良な表面の奥が見えないオリヴァーをうまく演じています。このキャラクター造形がミスリーディングのキモとなる。

ストーリーは真相が見えてくる後半になると若干スローダウンしてきます。テンポが良くないのと、疾走感が演出できていないカット割が原因のような気がします。このクライマックスへ向けた演出がもっとスピード感があったらカタルシスはもっと大きくなったんじゃないかなあ。

アイデアはいいのだけれど、もうちょっと作り込みができたら傑作になれたのではないかと。俳優陣の縁起がよいので、ちょっと勿体無いかなあ。