貴婦人修行

紅の豚の貴婦人修行のレビュー・感想・評価

紅の豚(1992年製作の映画)
1.9
銃撃戦のカット割のキレや両機落ちてからのぐちゃぐちゃな拳闘シーンとか緩くてすげー好きなんだけど、宮崎作品だと数段落ちる出来だと思う。汚いものは見せたくない病が発症しても落下シーンが省略されてしまっては飛び立つカタルシスも何もないでしょう。これならば『死の翼アルバトロス』をもっかい見るよ。

おそらく元は短編用の脚本で、企画が大きくなると共に長編に軌道修正したんじゃないか?と勘繰ってしまう。これってカーチスに撃墜されてからラストの試合の約束前まで丸ごとカットしても話が成立してしまうんですよね。Wヒロインが珍しいんで特別視されがちだけど、フィオの純粋なキャラ造形の小慣れた手つきとかファシストとバトルする中盤辺りの無理くり見せ場作った感とか普通に酷いすよ。ポルコは修理に疎いので何も行動できないにしてもさあ…。

カーチスはキザだけど美しいものには従順だったりする美学は綺麗事に呑まれず一貫させてほしかったなあ…。