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エイセス/大空の誓いのmaverickのレビュー・感想・評価

エイセス/大空の誓い(1991年製作の映画)
3.1
TSUTAYAの発掘良品でリリースされたので鑑賞。『アイアンイーグル』、『メタルブルー』に続くシリーズ3作品目で、長らく日本では鑑賞の術がなく、自分も初めて観れた。『アイアンイーグル』シリーズは、戦闘機を題材にしたスカイアクション映画である。スカイアクション映画といえば、トム・クルーズ主演の『トップガン』が傑作として非常に有名だが、この『アイアンイーグル』シリーズも、スカイアクション好きからすれば有名な作品。そもそもスカイアクション映画は本数が少ない。車が題材のカーアクション映画とはかなりの差である。お金かかるし題材としても難しい。そんな中で本作を含めてシリーズ4作品を作ったこと自体が評価されてよいと思う。自分は前2作のファンで、映画としての出来映えより、スカイアクション映画として単純に好きだった。そんなシリーズのファンからしても本作の出来は結構厳しいものがある。前2作とは監督が変わり、かなり作品性が異なる。監督は80年代の007シリーズを多く担当したジョン・グレン。言われてよく理解できる作品性だ。スカイアクション映画であるはずの本作は、やたらと生身で戦うアクションシーンが多い。80年代だなぁと思わせる雰囲気をぷんぷんさせるもったり感である。スカイアクションシーンも半分くらいはきちんとあるが、そこに魅力を感じれないのが残念。前2作が近代的な戦闘機であるのに対し、本作はレシプロ機で戦う。大戦の英雄達がエースの腕を駆使して現代機と戦うというアイデアまでは面白いが、それを見応えある演出に出来ていないのが残念でならない。零戦やP38が並んで飛んでいる絵面だけでも一見の価値はあるが、レシプロ機の魅力を存分に生かせていない。結局、色物映画としか評価がされない。零戦ファイターは千葉真一。これだけでもマニアックだが、彼の扱いが酷いのもがっかり。悪気はないんだろうけど、今だったら炎上してそう。ま、よくも悪くもB級映画。名作ばかりじゃなく、こうしたカルト作っぽいのも映画好きには貴重で。自分としても、長らく観れなかったシリーズの3作目を念願かなって観れたことはとても良かった。TSUTAYAの発掘良品には、今後も様々な埋もれた作品を世に甦らせてほしい。
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