ティンク

スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナスのティンクのレビュー・感想・評価

4.0
【過去作レビュー】
『やっぱり、私が好きなのはジョージ・ルーカスのスターウォーズ』(ディズニー買収後は、基本すべて同人かなと。いや、金づるかなと)


『スター・ウォーズ/ファントム・メナス』25周年記念特別上映がある!ということなので行ってまいりました。
やっぱり、ディズニー買収前のスターウォーズはいいですね! ジョージ・ルーカスの意向が全開で。というか、2作目以降は基本、スタジオからの圧力を避けるためにジョージ・ルーカスが全制作費を出した究極の自主映画ですからね。
懐かしいです。この頃はまだレーザーディスクの時代で、ソフト化のときも当分はDVD出ませんよみたいな宣伝をしていました。

初見の当時はイマイチな感じもあったんですが、今観ると悪くない。それどころか、ジョージ・ルーカスはホント、純粋にちびっこにワクワクしてもらいたくて作ってたんだなーとよくわかる。(でも決して子供騙しではない)

本作では終始笑顔のパルパティーン議員が幼いアナキンに「君の成長を楽しみにしているよ」だなんて、おお最高。

ジョージ・ルーカス、今につながるスタンダードをいくつもゼロから生み出してるのに評価低すぎなのでは? エンドロールでのスタッフ全部出しとか、デジタルカメラでの撮影とか、音響とかも。ピクサーの出発点もそうだし、マーチャンダイジングもかな。(スターウォーズ以前は、映画のフィギュアなんて低品質のおもちゃしか無かったですからね)
ジョージ・ルーカスがいなかったら今無いことが多すぎる。


5月4日にスターウォーズの日のイベントに出向いて、世界的イベント「スターウォーズ・セレブレーション」の宣伝動画を見て〇き気がしました。「ディズニーは、世界各国の老若男女とスターウォーズを通じて繋がっています。それがディズニーのスターウォーズの価値です。世界平和に貢献しています」みたいな内容。気持ち悪い。さらにそれを自慢気にプレゼンするキャスリーン・ケネディ。

ジョージ・ルーカス、そんなこと微塵も考えてなかったはず。
(彼がやりたかったのは1930年代の活劇映画「フラッシュゴードン」を現代によみがえらせること)

わかりやすく例えると・・・。
エヴァンゲリオンのスタジオ・カラーがディズニーに買収されたとして、庵野監督が関わらない綾波レイとかアスカとかネルフとかのスピンオフ作品が設定マシマシでどんどん配信されたらどうでしょう? ディズニーは新しい人類補完計画のもとエヴァを通じてSDGsに取り組んでいきますとか言い出されたらどう思います? それはエヴァですか?

スターウォーズはもうそんな感じです。

本作の上映直後、最新ドラマ「アコライト」の予告が上映されたんですが、いきなりアジア系俳優がやたら出てきて違和感しかなし。

新しいコンテンツを新しい世代が思いっきり楽しんで、それで経済が廻っていくのは純粋にいいことだと思います。ただ、これもスターウォーズなんだと言われると、ちょっと納得できない旧世代パダワンのつぶやきでした。
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