りょうすけ

パンチドランク・ラブのりょうすけのレビュー・感想・評価

パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)
3.5
「パンチドランク・ラブ」

PTAのラブストーリーは一筋縄ではいかない。道端に置かれたハーモニウム、マイルを手に入れるための大量のプリン、テレフォンセックス、大量の姉、1人の姉が紹介してきた姉の同僚。

色んな要素が絡み合う様が主人公の不安定な精神状態とマッチしていて面白い。作品自体も妄想の中の出来事なのかと思うほどゴチャゴチャしていているのにも関わらず、ロマンチックな演出も目立つからその塩梅が非常の上手い。

主人公は決して悪人ではないし、色んなものを溜め込んで1人で解決しようとする生きづらいタイプで自分にも重なるものを感じるからより辛い。普段シリアスな役を演じるイメージがないアダム・サンドラーがこの様な役を演じているというところにも魅力を感じる。

PTAの映画は長いイメージもあるが、本作は90分強と短く観やすいことに加えて「ボーはおそれている」の様な理解と感情が掻き乱される感じもあるので、おすすめ。
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