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トレインスポッティングのReoのレビュー・感想・評価

トレインスポッティング(1996年製作の映画)
4.2
富や名声にとらわれず、今を生きるという作品。

若いうちにしかできない事があり、青春は戻ってこない。人によって娯楽や快感の味わい方は違うが、彼らにとっては薬物。症状やリスクを負いながらも、今を生きる人生を大切にする。
どれだけ薬物にハマろうが、はたまた学業に青春を捧げ、将来を謳歌するのかは自分の勝手である。他人は関係ない。周囲の環境なども大きく作用するが、やはり最終的には自身の判断である。
どれだけ親が説得しても、自分自身のしたい事をするのがこの年頃であり、失敗を経て何が正解かを導き出す。
身体が潰れるまで、若さを楽しむ事も1個の人生であると感じた。

90年代のファッションやサウンドが素敵すぎる。
まず服。主人公は、小汚い靴や服が一見、近所のコンビニにサッと行くような格好だけど、彼らなりのオールドスタイルがどの場面にでもハマっていて、真似したくなった。そして、セットアップ風のスタイルの仲間も居て、上手く調和できていた。悪ガキだけど、強いバックもついてるで?みたいな雰囲気がまた推せる。
そしてサウンド。やはり、オープニングから「Lust For life」で圧倒され、この作品は面白いと断定できてしまった。思わず足で音を取ってしまうイギー・ポップの曲調は、何もかも投げ出して、ずっと酒とタバコ、女、薬物、ギャンブルに没頭するというこの作品とマッチしていた。

追記
イギリス訛りの英語と語り調な作品の進み方がどこか「時計じかけのオレンジ」を感じさせた。悪ガキにも色んなジャンルが存在するんだなぁ…笑
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