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トレインスポッティングのAoのレビュー・感想・評価

トレインスポッティング(1996年製作の映画)
3.8
監督の脳内は、おそらく映画という芸術表現でしか表現しきれなかったのだろう
と思わされる作品

現実描写の中に、少しばかりヘロイン中毒者の世界が垣間見えたり、少しヒステリックな描写があったり
良くも悪くも刺激が強い作品

特に若者は刺激を受けやすい

この映画を観て思ったことは、
より強い快楽を追求すればその反動で、より強い苦しさまで知ってしまう恐れがあること

これまで映画を楽しんできた人は、社会悪とは知りながら、社会復帰したレイトンが再びヘロインに手を染めてしまう展開を心のどこかで予想し望んでいたのではないだろうか?我々人間は消費社会に1度でも取り込まれてしまえば、そういった心理的作用には抗えない

美味しいものを知れば知るほど、追究するし、粗末なものを食べた時の不快感は大きくなる

良いブランド服を身につけファッションの虜になればなるほど、他人との比較や競争意識に苦しむようになる

1度上げた水準はそう容易には戻せないのだ
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