現在公開中の「ドクター・スリープ」で主演のユアン・マクレガーの映画初主演作。
英語の訛りの強い地域であるスコットランド(イギリスって言っちゃダメ！)の薬物常習者の日常からの脱却を試みる様子を描いた、カルト的人気のある物語。
これは決してドラッグを肯定するような映画ではなく、作中でも常にドラッグに関する描写は汚く、陰鬱に描いている。
ポイントとなるのは、この映画が人生賛歌の側面を持つことだと思う。冒頭での主人公達の活力を感じる走り、
「俺たちスコットランド人はどうしようもないイギリス人に支配されている！」というぐらい悲観的な主人公がそれでも生きていこうとする様子、
エンディングで迎えるカタルシス等々、希望を持たせるような描写が多いことから作り手のメッセージはここにあると感じる。
ただ、それと同時に色んな要素を詰め込んでいるがためにテーマが伝わりにくいというのもある気がする。
粗っぽいけど、良い部分もたくさんあるそんな映画。
個人的ベストシーンは、仲間の1人スパッドが仕事を得るために面接を受ける場面。カメラワークとセットの位置によって面接官とスパッドの距離を異常に長く感じさせる描写が秀逸。
