Jimmy

暗黒への転落のJimmyのレビュー・感想・評価

暗黒への転落(1949年製作の映画)
2.5
この映画、法廷劇が中心だが、弁護士ハンフリー・ボガートが法廷で傍聴人に向かって「You…,You…,and You!」と指差す場面が印象的。
映画自体は、法廷を舞台にしながら、過去の出来事を回想シーンで描いているのだが、どうも集中して楽しめる映画展開ではなかった気がする。

冒頭で「警官の吹く笛の音」・「銃撃戦の音」から始まるので「おっ、面白そうな予感」と思ったが、警官射殺事件の犯人捜査が「過去に犯罪歴のある者どもを集めろ!」という非情にナンセンスな捜査方法で進められ、その中に容疑者ロマーノ(ジョン・デレク)も居た。すると「ロマーノが警官を撃ったのを見た」という怪しい目撃者が出現したりしながら、裁判シーンに入っていく。
刑事はロマーノを真犯人と決めつけるが、弁護士モートン(ハンフリー・ボガート)は偏見で裁判することはまかりならん…と被告人ロマーノの過去を語り出す。
この過去の物語が途切れ途切れに語られて、本当に救いようのない男に思える被告。観ていて、「こんな救いの無い男は何なんだ?」という気持ちになるあたり、映画を観ていて楽しくない要因かも知れない。

ハンフリー・ボガート主演、ニコラス・レイ監督作品ということで期待したが……。
Jimmy

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