何というか、この作品はありきたりな感動ストーリーではないです。
予告編からはそのような印象も匂わせますが、その期待は裏切られます。
この作品はとても地味な一作です。
終わり方もお涙頂戴とはなりません。
しかしそれでいて、なぜかふと思い出し、定期的に見直したくなる映画の一つであり続けています。
なぜなのか、私も疑問に思う事があるのですが、
きっと主題歌のブライアンイーノのby this riverの良さも影響してると思いますが、
きっとこの映画には、
とても「繊細で自然な優しさ」が溢れているように感じるからでしょうか。
寄り添うような温もりというか、自然体のリアルな生活感というか、そういう感覚が投影されていて、その感情の揺れ動きがとても自然なのです、かなり丁寧な描写です。
わたしにはそれが見ていてとても気持ちよく感じ入るのです。辛いシーンもありますが、なぜかふっとこの映画を見たくなります。
わたしがこの映画がずっと好きな理由はこの辺りにあるのかもしれません。