親分

王様のためのホログラムの親分のレビュー・感想・評価

王様のためのホログラム(2016年製作の映画)
3.6
『ブリッジオブスパイ』『ハドソン川の奇跡』『インフェルノ』と大作主演が続いたトムハンクス。
それらと くらべると チョット地味目な この映画は評判もイマイチな感じではあるが、オレ的には 結構 満足度の高い作品だった。
というのも、
上記のような大作は 映画としては面白い。 なにが面白いのかと言えば ごくごく普通の一般人なオレが、まったく身近に感じることのない非現実的な世界を知ることができ、疑似体験みたいなものを感じさせてくれるからだ。
それに対して この映画。
世の中の誰もが身近に感じることができる内容やん。
いや、サウジアラビアとかは縁がないけど、、、。
取締役までやっていた会社をコカしてしまったことが発端となり 自信喪失、自己嫌悪、責任 ・・ 挙げ句の果てには家族もバラバラになってしまう。
それでも娘にとって良い父親でありたいがために奮起するが 思うように事は運ばず どんどん負のスパイラルにはまってしまい パニック障害まで引き起こしてしまう。
程度のちがいこそあるが、世のサラリーマンたちは共感するところが たくさんあるんではなかろーか?
オレ自身、50年も生きてきたわけだから 狂いたくなっちまうときもあったし、死んで楽になりて〜な〜・・ なんてことを考えちまったことだってあったわけよ。
なのに どーにかこーにか まともな自分と均衡を保つことができたのは やっぱり家族だった。
言い換えれば、家族があることが責任やらプレッシャーやらで自分を苦しめるんだけど、その壊れそうな自分を支えてくれるのも また家族なわけだ。
そんな矛盾と向き合いながら必死にもがいているヤツにとっては めちゃくちゃ共感できる映画であるわけだ。

そして この映画を見終わったオレの感想。
『人生 なんとかなるさ』
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