ジェイティー

8mmのジェイティーのネタバレレビュー・内容・結末

8mm(1999年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

私立探偵の主人公が大富豪の未亡人からの依頼でスナッフフィルムがフェイクであったかどうかと映像に映っていた少女の所在を探るため調査を開始したら闇が深くて堕ちそうになる話。

本作公開は90年代末期ではあるが当時の世の中は現在とはまた違ったソリッド感の強い時代だったと思います。つまりネットがそこまで普及していない時代には簡単に真実またはその可能性を知る術が少なくその深淵を除く行為自体がとても恐ろしいと自分は感じていました。

現在の感覚で観ればさほど怖くはなく本作の面白みを感じるポイントを探したりするようになりましたが、主人公が未知の領域に足を踏み入れていき尊厳を揺さぶられたりと普遍的な怖さも孕んでいます。
序盤の依頼から少女について調べていく過程は今見てもミステリーとして面白いですし、後半の主人公が自分の手で決着をつけなくては気が済まなくなるほど追い詰められていく所は流石ニコラス・ケイジといったところです。

最後、少女の母親からの手紙を読むシーンはほんのり救いがあって好きなラストシーンです。