くりふ

シーナのくりふのレビュー・感想・評価

シーナ(1984年製作の映画)
3.0
【ゼブライドクイーン】

昔々のコミック何度目かの映像化作品。所謂レディ・ターザンですね。

私はこの原作も、ターザンの原作にも明るくないのですが、Sheenaはスコットランドと周辺での女性名で、英語圏の女性名Janeに対応するそうなので、ターザンの彼女と関連させた命名なのでしょうかね。

ある事情で、アフリカのなんとか族に拾われた金髪幼女が、野生の中でうれしはずかし、獣皮ビキニいっちょですくすく育ちます。でも、なんとか族の女性はちゃんと民族衣装を着てますから、獣皮ビキニ着用は本人の意志なんですね。だから堂々と見てあげましょう。

幼女から少女時代のそれは、ペドフィリアな方々に嬉しいデザインです。少女時代役の子の清潔美が眩しい! ひょっとしてタニヤさんよりよい?(笑)

でもタニヤ・ロバーツさんのサービス力はホント、なかなかのものですよ。何度も巻き戻すのが男の義務な、スッポンポンタイムは二回ほどですかね。男が下での木登り、というお約束も押さえて、顔面騎乗ファンも納得です。

すごい美人てわけでもないのに、どこかほんわかフェロモン醸すのが素敵。乗縞馬で移動、というのがどこか、サイズ的におまぬけでカワイイ。でも「デコ電」で野生動物と話せるエスパーでもありますから、凄いんです。

本作は、1985年Gラズベリー賞5部門ノミネート、という鈍く輝く実績。さすがギラァミン監督。ノミネートのみで受賞なし、という微笑ましい着地。この監督、昔はターザン映画撮ってた筈なんですが、何があったんでしょう。

基地に象さん来ただけで、驚愕し固まるアフリカ兵…普段見慣れてんだろ!

その象さん歩いただけで、ボロボロ崩れ穴開く基地の壁…藁の家なみか!

で、チンパンジーにさえ反撃できない兵士達…こども店長なみの役立たず!

こんな膝かっくん攻撃が続くと、笑いながら眩暈がして落ち着きません。

そんなふうな、エロと幼稚が同居する作風をみていると、誰に向けてつくった映画か、わからなくなって来るのですが、本作は男の中から永遠に消えることのない、中二魂に向けてるのでしょうね。

ギラァミン監督としては、『キングコング』の時、女性客を意識して、ジェシカ・ラングのポロリさえ封印したのに、世間から冷たくされたもんで、その後出た便乗作『北京原人の逆襲』のレディ・ターザンを見て、オレもこれ出しときゃよかったミン! と悔しがったのかもしれませんね。

まあお陰で、我々の中二魂がタニヤの谷間で癒されることになるわけですが。いやホント、ボーっとみてればこれ、ヒーリング映画だと思います。ゆるくて笑いとエロスばかりだし。

でも、逆立ちしてみればあっという間に、コロニアリズム映画に豹変するところが、アメリカ映画らしき二枚舌(笑)。

本作の後、シーナはゼロ年代にまた、TVドラマ化されたそうですが、今後新作つくるならゼブラでなく、ゼブラクイーンに乗ってほしいです(笑)。

<2012.1.27記>
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