ピッコロ

学校IIIのピッコロのレビュー・感想・評価

学校III(1998年製作の映画)
4.0
アンタいつ死ぬの?

もしかして、このシリーズ全部傑作なのかな?
"神ってるシリーズ"に認定しそうだ!!!

夜間学校、養護学校ときて、3作目は職業訓練校。
突然の解雇、倒産と職を失った人達が行きつく場所。
職業訓練校は名前だけ聞いたことがある程度で、どんなところか知らない。
そのあたり、興味深く鑑賞することが出来て楽しかった。
映画では、ビル管理科のクラスでボイラーについて学ぶ。
生徒は、みんな、大人なので、前作までにあったドタバタ劇は無い。
授業中のおしゃべりはなく、みーんな真面目に授業を受けている。笑
あと、先生と生徒の交流が過去2作では描かれているけど、今作は生徒同士の交流が主に描かれている。
中には、大人のラブストーリーなんかもあって・・・。

大竹しのぶさん演じる紅一点の主人公。
自閉症の息子と生活し、日々苦労している。
その息子の口癖が"アンタいつ死ぬの?"、"トンネルはどこにあるの?"と疑問だらけ。彼の頭は不思議でいっぱい。

小林稔侍さん演じる元エリート会社員。
そのプライドか、こんな学校で学ぶことを馬鹿らしく思っている。
やがて彼女と交流していくうちに、今までの態度を改め、そして、恋に落ちていく。

キャー素敵!!!
(まぁ、不倫なんだけどね・・・。(奥さんとは別居状態))

今作、映画が途中で終わってしまう。
結末が分からないまま幕を閉じてしまい・・・。
でも、山田監督だから、きっとハッピーエンドに違いない。
その後、どうなったのか分かんないけど、不幸は似合わない!

途中、さだまさしさんが臨時で"道具"について授業をしてくれるサプライズが面白い。これがまたいいお話で、金八先生みたいだった。
なのに、主題歌は、中島みゆきさんの"瞬きもせずに"

ん?どういうことだってばよ?


あのささやかな人生を、良くは言わぬ人もあるだろう
あのささやかな人生を、無駄となじる人もあるだろう
でも、僕は誉める、君の知らぬ君について、いくつでも

瞬きひとつのあいだの一生
僕たちは、みんな一瞬の星
瞬きもせずに
息をすることさえ惜しむかのように求め合う
ピッコロ

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