ゆうさん

血と砂のゆうさんのレビュー・感想・評価

血と砂(1941年製作の映画)
3.0
スペインの田舎町で闘牛士に憧れる貧乏な少年ファンガヤルドは、夜な夜な近所の牧場に忍び込み、闘牛の練習をしていた。
そこの牧場に住むファンと同じ年頃の娘カルメンに好意を抱くファンは、いつかスペイン一の闘牛士になったら結婚しようと約束をし、仲間たちと家出してマドリードに修行に行く。
数年後、そこそこ有名になったファンは故郷に戻りカルメンとの結婚を機に闘牛の大スターになりスペイン一の闘牛士になる。
私生活も仕事も絶頂を極めるファンだったが、ドニアソルと言う金持ちの絶世の美女との出会いを機にファンの人生は転落しだすのだった。そんな時、子供の頃からのライバルであったマノロが名闘牛士として注目され出す…


人気とは皮肉なもので頂点に立つ者にしか集まらない。落ち目の者には目もくれず、目移りしていくものである。
この作品は人のそんな心理をうまく描いていてとても面白かった。
怖いのは牛ではない。血を求める観衆なのだ。

妻への愛情、栄光と転落に苦悩する闘牛士をハリウッドきっての2名目スター、タイロンパワーが情熱的に演じている。
妻のカルメン役に可憐なリンダダーネル、金持ちですぐに目移りする我儘な美女のドニア役にリタヘイワース、ライバルのマノロ役にアンソニークインと超豪華な役者揃いのパワフルで情熱的なスペクタクル巨編である。
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