ヒッチコックが当時の最高技術を駆使して撮影した元祖アニマルパニック映画の傑作。
自由気ままな社長令嬢メラニーはペットショップで知り合った弁護士のミッチに惹かれ、ミッチの妹にラブバードをサプライズで届けるために港の屋敷に行く。
そこで一羽のカモメが飛んできて、メラニーの額をつつき、傷付けてしまう。
これをきっかけに港町の各地で鳥が人を襲う事件が頻発する。
小学校のジャングルジムに一羽のカラス。
フレームアウト、次の瞬間二羽に、フレームアウト、次の瞬間数十羽!!
小学生たちをカラスの大群が襲い、港町ではカモメの大群が人々を襲う。
次々押し寄せる鳥の大群、人々は生き残れるのか、果たして原因は…
この作品、怖いの一言だ。
前半はのんびりとした港の風景が流れて、ミッチの家族やメラニーの性格に焦点を合わせ、じっくりと構成を説明していき、後半は鳥の大群の大襲撃とヒッチコックならではのじわじわくる感じ。
ジャングルジムのシーンは誰もが一度は見たことあるほどの名場面であり、1番の見せ場だと思う。
少しネタバレになる話だが、観てる人みんな理由を知りたがるはずだが、この作品の怖いところは全く理由がないところだ。そう、鳥の襲撃の理由が全くない。ヒッチコックにしては珍しく最後に謎が解けない。そこは観客の想像に任せるってとこかな?
好き放題やる人間に対しての自然の怒りなのかラブバードに何かあるのかそれともメラニーにあるのか。
あるいは全く違う理由なのか。
観た後にそんな想像をするのもまた楽しい。
ヒッチコック作品で2番目に好きな作品。
観た後しばらくは電線に止まってるカラスにも怯えてしまうほどのトラウマを抱かせるであろう。
今回のヒッチコックを探せカメオ出演は2匹の犬を連れてペットショップから出てきた男。