マツモトタクシー

Dolls ドールズのマツモトタクシーのレビュー・感想・評価

Dolls ドールズ(2002年製作の映画)
4.3
見逃していた最後の北野作品
やっと監督作品全作完走🏃



北野武 脚本、編集、監督作品


10作目

松本(西島秀俊)は心から愛し将来を約束していた恋人の佐和子(菅野美穂)を裏切り出世と金のために勤務先の社長令嬢との結婚を決めてしまう

松本の両親は佐和子の両親のもとへ赴き土下座の謝罪をするが佐和子はそれに背を向けただ茫然と涙を流すのみだった。。

結婚式当日、松本は知人から佐和子が精神を病み自殺を図りそれが原因で記憶喪失となったことを知らされる
居ても立ってもいられず式をすっぽかし佐和子の入院先の病院へと車を走らせた松本は、そのまま彼女を誘拐する形で連れ去ってしまう。。






以下ネタバレ


身体を繋いでさ迷うカップル、アイドルとファン、組長と昔の女
薄く関わり会う3組のそれぞれの悲哀を描く群像劇


繋がり乞食 今回初めて知った言葉🔰
監督が幼少期の体験だから昭和2、30年頃かな
身体をヒモで繋いだ乞食夫婦がいて、それがとても印象に残っていて、それをモチーフに映画化したかったという
どちらかがおかしいからヒモで結わえているんだろう。。

強烈なビジュアルでとても悲哀で憐憫
主人公達は少し救いがあるがアイドルのファンも組長も一瞬救われたと思ってからの悲劇
監督は自身の映画の中で1番暴力的だと語っていたという。。

「TAKESHI'S」もかなり監督の内面や想いを描いていたと思うけどこの作品は監督の思想が吐露された作品かなと思う

「ソナチネ」「HANA-BI」この作品は濃厚に死の匂いを感じる