Dolls ドールズの作品情報・感想・評価

『Dolls ドールズ』に投稿された感想・評価

針

針の感想・評価

3.5
人形浄瑠璃にインスパイアされた、3組の男女(+α)による恋愛群像劇。

面白かったかというと正直むずかしかったです。さまざまな喪失を抱えた男女が展開する恋愛模様が、まるで愛のおとぎ話みたいで、美しいっちゃ美しいけど全然現実感がなく……。ただ、そうしたおとぎ話が多少の展開を見る終盤はちょっと面白かったかな。

しかし作品単体とは別に、やっぱり北野武の映画は生に対する倦怠感のようなものが溢れてるなぁと思いました。『ソナチネ』とか『HANA-BI』と同じく、この先えんえんと続く長くて退屈な人生に耐えられない、投げ捨てたいという弱い気持ちが垣間見える気がして、そのへんはちょっとよかったです。(こちらの勝手な思いを投影しすぎかもしれませんが)
どこの世界の話?って感じで諸々ツッコミどころは満載だけど、まぁたけし映画ってそうだよね。でグッと飲み込む
良くも悪くも男の美学!って感じで、正直たけし映画の女性苦手だわ〜、だし、昔の男性ってこういう一途で儚げでつつましくいじらしい女性好きだな
すもも

すももの感想・評価

4.8
北野監督の実績からの説得力。
圧倒的「美」の暴力で
全てが崇高になってしまうのです。
ふっこ

ふっこの感想・評価

2.0
映像は物凄く綺麗だったんだけど、狂人ゆえ他人に迷惑をかける場面でイライラしてしまって、酷かったのが車の座席に紐で繋がれた佐和子が、いつの間に外に出てしまって、繋がれているのに一定のリズムで向こうに歩き出そうとするところ。ザシュ、ザシュと機械的な音。ホラー映画なみに恐ろしい。あとはヤクザがエレベーターで殺されて、からだがつっかえてエレベーターのドアが開け閉めを繰り返す場面。
でも最後は泣いた。相手が死んだのを知らず待ち続ける女性たち、って状況に弱い。深田恭子の無表情っぷりが素敵で、彼女が劇中で歌っている歌がピチカート・ファイブにめっちゃそっくりだと思ったら、作詞作曲はやっぱり小西さんだった。

【北野武の映画のキャンバスに、鮮やかな赤が加わる。「キタノ・レッド」、誕生の喜び。】



『Dolls ドールズ』 (2002)


北野武監督 第10作、彼のオリジナル脚本でもある。

当時、ほとんど無名だった、西島秀俊が主演に抜擢されている。

再鑑賞してみて、究極の、男女の恋愛映画🎦であった。


以下の三組のエピソードが、縦横に交差する。

・出世のために、婚約者(菅野美穂)を裏切り、別の令嬢と結婚式を挙げようとした男(西島秀俊)。茫然自失した、菅野美穂は薬物自殺。一命を取り留めたものの、半ば廃人に成ってしまう。社会からドロップアウトをせざるを得なかった二人は、逃避行をする。資金も無くなり、繋がり乞食と呼ばれるヒモで繋がった状態で、行き場もなく、都市や田園を彷徨する。青葉🌿、紅葉🍁や雪❄️の四季折々の自然の中を。心中するかのように。

・工場で働く男と、アルバイトの女は、プラトニックな恋仲だった。勤務する工場は業績が悪く、甲斐性の無い事に恥じた男は、いつも弁当をいっしょに食べている公園で、女に別れる事を告げる。「いつまでも、待ってる」と叫ぶ女。
三十年あまり、時は流れた。男(三橋達也)はヤクザと成っていて、冷酷非常な事もして、大きな組織の組長と成っている。男は気分転換に、ふとしたきっかけで、埼玉のあの公園に、昼どき行ってみた。そこのベンチには、なんと白美しい女💯(松原智恵子)が弁当を持って待っていた。素性を語らすに男は女のベンチに座る。美しいながらも、待ち過ぎて、不思議ちゃんに成っている女😿 そして、毎週通う男に、女もこころを開いて行くが、幸せな期間は短かかった。

・アイドルの深田恭子は、今売り出し中のピチピチギャル👩✨ 歌は下手っぽいが兎に角、溌剌としていてオーラが半端ない美人さん🎵 交通警備員の友重勉は、趣味はそれだけで、深田恭子🎈の追っかけをやっている。友重勉の孤独は深く、現代にも通じるリアルさと鋭さ。深田恭子は、友重勉や他の追っかけの名前を覚えている、性格もいい感じの娘👩✨ 同時にも根性ありそう、売れそうな人物。ある夜、アイドル深田恭子はプライベートのデート👫で自動車事故に巻き込まれて、顔面に大きな傷を追ってしまう。芸能界引退へ。美しかった彼女の顔を暗記した、友重勉は、なんと、自分の目を突き刺して失明する。美しいまんまの彼女の面影を記憶の中にとどめる為に😹 元マネージャーの岸本加世子を通じて、深田恭子と奇跡の再会をする、友重勉。盲目に成った彼の純愛に、感じ入った深田恭子は、友重勉と薔薇園🌹で小さなデートをしてあげる😿 恋の始まりかニャン😻 そんな友重勉の幸福は、束の間で、彼は事故で亡くなってしまう。

(エピソード、終わり。長くなってスミマセン🙇💦)


映画を鑑賞して観て、オイラ🐱自身が凄く驚いたのであるが、本作は、北野武の描く『シェルタリング・スカイ』(1990)みたいな、ロケーションの美に溢れた、恋愛ロードムービーである。(パケ新説⁉️🐱)

乾いたサハラ砂漠から、日本の四季へ
と大胆な変更。近松門左衛門の戯作の、
人形浄瑠璃・文楽『冥土の飛脚』への、更なる翻案。そして、ミニマルな演出が得意な北野武と、人形浄瑠璃の世界は、相性が抜群であった。

ここで、北野武と、ベルナルド・ベルトルッチとの取り合わせは、奇異に思われるかも知れないが、ジェレミー・トーマス、坂本龍一、大島渚と知人が重複しており、北野も、当時、流行りで最先端の、ベルトルッチの映画📽️を鑑賞して、感銘を受けている可能性は高いと思う。

満月🌕の描写、雪に付く足跡、縦横無尽に歩き続ける様、そしてその過酷さ、何よりエンドクレジットに流れる、久石譲の音楽のピアノの旋律を辿っていると、『シェルタリング・スカイ』のそれに被って来て、驚きと同時に歓喜してしまった😻🎵 やはり、ジェレミー・トーマスを起点として、彼らは連帯しているのだ。


さて、前回『BROTHER 』(2000)のレビューでは、北野武監督のマイルールその二、として、自死を扱わないと書いたが、この心中を描いた様は、マイルールその二には反しないと思う。

何故なら、この映画📽️は死を扱うよりは、寧ろ、日本のクラシカルな心中、純粋な形での、愛の終焉を描いているから。


山本耀司の衣装が色彩が豊かで美しい。ただし、実際に流浪している、菅野美穂と西島秀俊は、【ボロボロの衣装になっていた筈】であり、美しい衣装は彼らの錦(にしき)の心意気の象徴で、心象風景であろう。だから切ない。また、彼らを彩る日本の四季の美しさも、心象が混じったものでもあり、余計に美しく、だから、哀れでもある。色彩の中に、【現実と虚構の二重性】を感じられるかどうかが、評価の分かれ目となろう。


浄瑠璃人形のように整った顔の菅野美穂、彼女は演技も達者であり、また、アイドル役の深田恭子も美形で、声が素晴らしい。菅野美穂と深田恭子のキャスティングで、えもいわれぬ相乗効果を醸し出しており、また、それぞれの代表作に成っている。

公園で、お弁当を広げる、松原智恵子と三橋達也のエピソードは、やや陳腐かな。ここは少し気になる所ではあるが、後半の破局を描写する映像の繋がりは、痺れてしまう。


アイドル深田恭子と、交通警備員の友重勉のエピソードは、本来は届かぬ恋であり、幻想的で詩的ですらある。交通事故を電光掲示板で知る場面が素晴らしい。そして、傷を追った顔を見るのが、或いは現実が耐えられなく、自らの視力を消してしまう友重勉。谷崎潤一郎の『春琴抄』👀‼️かよ~って少しびひってもしまったが、これもジャパニーズ・クラシカルの古典、男の純愛を描いているので、泣けるよ。

(オイラ🐱も天海祐希たん👩✨が好き過ぎて、天海祐希たん👩✨が春琴で主演、オイラ🐱が三浦友和よろしく、佐助の役で、映画の共演をしたい❗と、狂った書き込みを2ちゃんねるに、「ネタ」として書き込んだので、この描写も他人事では無い。北野武はヲタクごころも分かってくれるんだなぁ🎵) 


(因みに、松原智恵子たん👩✨は、世代は違えど、天海祐希たん👩✨に顔立ちが似ているよね~🐱 菅野美穂、深田恭子と来ているので、タケちゃん、オイラ🐱と女性♀️🎵趣味が被るのかも~、まるで、ライバルじゃんwww )


そんな、友重勉の繊細なこころを分かってくれて、アイドル深田恭子と、薔薇園🌹でデート。色彩の赤みが強くて、現実味が無かったりするのが、少し怖いが、赤い薔薇🌹、そして白い薔薇🌹の香りに集中するかの演出が、嗅覚を刺激して、極めて印象に残る。その後の、ハーモニカの音色が物悲しい。そして、警官👮が血潮を洗う濃い赤い色と、オーバーラップする彼の働く姿。これも、天才的な演出だった。


繋がり乞食の菅野美穂は、闇夜の雪の中で、浄瑠璃人形に、或いは、痴呆が進んでしまって、人外なモノに成ってしまうかの感じ、フランケンシュタインみたいな歩き方、その演出の凄まじさよ。更に、ラストシーンは凄惨なものとなるが、同時に、純愛と心中の道を貫き通した姿、恋愛の究極を描いた、崇高さを感じる。だから、溝口健二の『近松物語』(1954)に、合い通じる情念を受けた。

そして、『シェルタリング・スカイ』には無い、日本の繊細な四季と、所詮は島国、横並び社会・村社会の限界、家父長制の危うさ、地表と国土の狭さも、同時に描かれている。

『あの夏、いちばん静かな海。』いや、それ以上に、北野武の恋愛映画は素晴らしい。特に、この映画🎦の後半の流れは奇跡的にも、美しく物悲しい連鎖が起きている。


一人佇み座する、松原智恵子、深田恭子、そして、『シェルタリング・スカイ』のデブラ・ウインガーに比して、恋愛が成就したかのように見える、菅野美穂の横顔の清々しさよ。


採点は、4.5+菅野美穂+深田恭子で、4.7点で、いや、松原智恵子たん(天海祐希たん似)👩✨も入れて4.8かな。オイラ🐱最愛の北野監督作品🧡の一本と成った。

芸術の秋の深さ🍁に、震える想い


2022年鑑賞 155本目


【後で、少し推敲します🎵】
昔から好きな映画だったけど、大学の人形浄瑠璃の授業で見てより好きになった。
後半ほぼセリフがない。山本耀司の衣装も久石譲の音楽も素晴らしい。終わり方がちょっとゾッとした。

菅野美穂と深田恭子の演技がすごい。
何気にアイフルおじさんも出てきて時代を感じた(20年前に流行ったアイフルのcmの人)
北野監督らしくないというか。
語らずに感情を吐露するのは共通しているが。

文楽の人形をモチーフにしているのはそのためであり、人形のような状態の恋愛の3組の行く末が描かれる。

個人的にはベンチで待ち続ける女性と、それを見守る男。
そしてアイドルとファンの関係。

映像美は美しいが中心の二人の関係があまりにも空虚なため、全体がぼやけて見えた。
見た後の満足感は低かった。
Masa

Masaの感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます

武の隠れた名作だと思う。
かつ、あまりに純愛が故の、北野映画の中で1番暴力性を孕んでいる映画だと思う。

一大学生のたけしファンとして考察するならば、ビートたけしという人物は、根本に「いつまでもシャイで照れ屋」である人だと思う。バラエティで見る、扮装をする武・馬鹿野郎と言う武・暴れ回る武という面は、その「照れ屋」を恥ずかしくて見せないようにするための「照れ隠し」で行っているなと感じる(そこが大好き)。そして、映画における監督・北野武が作るバイオレンス映画も、根本的にこの「照れ隠し」に端を発して作られているように思う。北野映画には殆ど女性は描かれない。描かれるのはほぼ男性のみ。これは、武が女性描写・男女の関係性を描くのは嫌がっているというよりも、本音は描くことが恥ずかしいからじゃないかな?と思っている。だからいつも、結果的にそれを隠すように男性のみのバイオレンス映画に殆どが収束している気がする。

だからこそ、武が撮った恋愛映画『あの夏、いちばん静かな海。』『Dolls』の2作はとても貴重で、武の「照れ隠し」で塞がれた本当の内面・恋愛観が如実に出ている気がして、そこがすごく自分的にはたまらないです。そして何よりも、逆説的かもしれないが、この2作程暴力性に満ち満ちた作品は無いと思う。特に今回の『Dolls』に関しては、たけしの実体験において1986年フライデー事件と凄く重なる気がする。「何人か殺したと思った」と語る、フライデー事件での愛人を記者から守る行為は、全てを失う覚悟の上の捨て身の自己犠牲からなる。同じく『Dolls』の繋がり乞食/失明を決意した男も徹底的な自己犠牲からなる。それが待ち受ける運命は死=1番の暴力。心の内では一途でピュアな武の性格が故の、恋愛における過度な相手への純愛は、「照れ隠し」で見せる暴力よりも、何倍もの暴力性を孕んでいる、そう思う。

「本当に"寄り添う"ってこういうことなんだぜ?お前にはそれができるのか?」というのがこの作品の主題だと自分は考える。
そしてこの主題は、何よりもこの北野武が問いかけるからこそ、説得力を増して訴えかけてくる。そんな映画だと思う。
しんど…映像と衣装最高やけどしんど…徘徊してるだけやのにしんど…くらった…しんど
まつこ

まつこの感想・評価

2.0
全く面白くなくてよくわからなかった
これと座頭市でうーんてなった
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