パンケーキレンズ

トランスアメリカのパンケーキレンズのレビュー・感想・評価

トランスアメリカ(2005年製作の映画)
4.0
産まれながらに持った性の問題

女性になりたい男性を演じたのは、女優さんです

トランスジェンダーな問題を、トランスアメリカ(大陸横断)という道のりに乗せて、まるで、地図にはない道を、前に前に進もうとする主人公
その過程で、それまでの過去を映し出す様々なドラマを織り交ぜ、最終的には性を越えた、親子の絆も越えた、人と人との絆に終着してるところが、素晴らしかったです♪

冒頭のボイストレーニングが、妙に現実的で
内々に秘めた長年の葛藤を、一つ一つ噛み締めるように
ただ静かに、でも、何としてでもという執着心のようなものが滲み出て
その、直向きで、真面目で、でもどこか孤独さも醸し出す彼女の姿が
最後の最後には、誰もが共感できるリアリティをもたらしてる様な気がしました♪

ロードムービーという形をもってアメリカ大陸を点々とするわけですが、先住民との出会いなど、ディープなアメリカが、また魅力的
あ!っと驚くような性描写に戸惑ったりもしましたが
男であること、女であること、親であること・・・
すなわち、人であること
それらを真っ直ぐに捉えた視線が、清々しくもあります☆