Clark

レッド・ドラゴン レクター博士の沈黙/刑事グラハム 凍りついた欲望のClarkのレビュー・感想・評価

4.2
ホプキンス版レッドドラゴンと比べて主人公の刑事グレアムにより感情移入できる構成になっている。
心を病み息子と疎遠になった原因である『サイコパス』という存在。それに再び立ち向かうことは、彼にとってただの職務ではなく、彼自身の人生を取り戻すことであり、運命との決着なのです。

また殺人鬼が異常性と人間性の狭間で揺れ動く様もこちらの方がシンプルに描かれている分、狂気や怒り、悲しみが伝わってきやすい。
ラストの銃撃戦はマイケル・マンのセンスが大爆発で、コラテラルやヒートを見た後に再度見直してみたが、その臨場感溢れるクライマックスは他の作品に全く引けを取っていなかった。
ハンニバル・レクター作品としてではなく個の作品として純粋に見れば、かなりの良作だと私は思っています。
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