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12人の優しい日本人のNのネタバレレビュー・内容・結末

12人の優しい日本人(1991年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

途中まではゆったりペースなのに後半から凄まじい会話劇と、油断してみていたら気づかないうちにアレ?流れ変わってる?ってなる仕掛けがすごい。
一人一人のドラマの見せ方はわざとらしかったけど最後の最後に有罪に固執していた彼の裏が見えたのは面白かった。
映し出されるショットもテンポが良く、他人の表情越しに他の人の表情が見えたりと画面をくまなく使っている。
名もない役達の服装とか頼む物とかで一人一人のキャラクターを描いているのも見所。

本家を見たことがないからどこがオマージュで、展開がどうとかはわかんないけどしっかりと舞台を日本に置き換えてストーリーを創り上げているのではと思った。
日本人って議論ができないわけではないと思うんだけど自分の意見を他人に伝えるハードルが高いというか、心を許していない相手に対してnoとか自分の意見を言えないんじゃないかなと思う。だからこそああやってやっぱ違くないか?と言い出してくれる人がいることは議論の場においてとてもいいことだし、感情的な人、論理的な人、優柔不断な人、色々な人がいてこそ起こる何かがあるんだろうな。
結果が最初と変わらずとも絶対に何かが変わった。っていうのも良かった。
あとワンカットエンドロールめちゃめちゃ好き!エンドロールがいい映画は最高です!
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