バリバリ島

ストーカーのバリバリ島のレビュー・感想・評価

ストーカー(1979年製作の映画)
5.0
言いたいことめちゃくちゃあるけどとりあえずハゲたおっさん3人が身を寄せ合ってるとこが超良かった

ゾーンに対する畏怖や信仰心から見えるストーカーのおっちゃんの弱さ、偽善 社会から逸脱してて、ゾーンを通して他者を救うことにしか自分の価値を感じてないのにそれすら否定されてしまうおっちゃん なんか常にハァハァハァハァ言ってて見た感じそのままに弱々しい
作家はまるで本質をついたようなことを言うがなんか何事にも諦観しきっているという感じで物事に対してとにかく冷たい態度 教授はエゴ丸出し気分屋 
この2人はストーカーのおっちゃんと違って社会的にそれなりの権威を持っていて、他者との関わりにおいて自分がどうだということはあんまり重要でない 

前半では抽象的思考の作家と自然主義的な教授の対立が面白いし、後半では作家達とストーカーとの「利己/利他」「社会的地位の有無」という点での対立が色々考えさせられて良い
SFだけど非現実的なモチーフがドンと出てくるとかでもなく割と地味な感じで、人間臭さや内面性をしっかり、且つドライに描いていてめちゃくちゃ好みの作品