1匹の子猫、5人の少女。
ここでの子猫は、少女としての意味を持つのだろう。
女性であり子供であることから社会の中に居場所がない存在であるという表現が随所に出てくる。
レストランでのオーダーのシーンはその最たるもの。
彼女たちの中で出世頭として振る舞っていた彼女でさえ、会社という社会の中では雑用係でしかない。
高校を卒業した後、全く異なる環境で生きる彼女たちの立場や心境を描いた表現や構成が本当に見事。
「猫は神秘的な動物だから家で飼うのはよくないよ」とおばあちゃんが言うように、家で飼われることを望まず、自分の力で空に飛び立つ姿に胸を打たれた。
韓国映画でこんなローカルを描いた作品は観たことなかったな。
2001年の作品ということで、韓国映画のニューウェーブであったことは間違いない。
素晴らしい映画を観る場を与えてくれたJAIHOに感謝。