トシオ88

眠狂四郎 炎情剣のトシオ88のレビュー・感想・評価

眠狂四郎 炎情剣(1965年製作の映画)
3.8
鳥羽水軍海賊を巡る陰謀に眠狂四郎が巻き込まれていくというストーリー。札差商人を演ずる西村晃が悪役として絶品の演技。ポーカーフェイスでの目だけの演技が凄い。中村玉緒がとことん悪女に徹する。妖艶な眼差しが半端なく淫靡で勝新もこれでは骨抜きかも。
映像の素晴らしさ、大映の底力を見せつける場面が続出。西村晃の愛人の肌の刺青模様、狂四郎の住まいの鴉絵の襖絵、ラストの円月殺法が寺院内で吹き荒れ骸の山が築かれていく殺陣。恐らく冬の京都で撮影しているので色彩も枯れた場面が多いが狂四郎のニヒリズムと合致して、飽きさせない演出を堪能。邦画黄金期の映画はやはり素晴らしい😃
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