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レネットとミラベル/四つの冒険のKのレビュー・感想・評価

3.7
後半はTwitterのクソリプ合戦みたいな愚にもつかない会話が大部分を占めてるのにどうしてこんなに面白いのか。形を変えながらも常に葛藤が画面上に存在していたからだろうか。好意的な評価は散々目にしていただけに期待しながら臨んだ初ロメール。出だしのデペッシュ・モードのようなクラウトロックのような謎のちゃちぃ音楽に意表を突かれて、とうとう最後までそのまま予想外の場所を彷徨わされ続けたような感覚。善悪についてなのか、都会のさもしさについてなのか、意図はかなりしっかり込められている気はするものの、田舎の少女と都会の少女が出会って仲良くなったという以上のことは特に無かったようにも思える。最近ちょっと話題になってた天真爛漫な子の横には常に目つきの鋭い子がいることを表す言葉らしい「the sunshine and the sunshine protector」ってやつのちょっと変わった典型のひとつ。
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