ブラックユーモアホフマン

喜劇 あゝ軍歌のブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

喜劇 あゝ軍歌(1970年製作の映画)
4.6
フランキー堺と財津一郎のコンビが最高。

社会に居場所のない、はみ出し者たちを渋々ながら受け入れる、河原の掘っ立て小屋に住むフランキー堺。
歪な疑似家族のようになっていき奇妙な共同生活が始まる。
ベタベタしすぎず一定の距離感を保った関係性が見ていて心地いい。

河原があの世みたいに見えて、東京のどこかなのだろうけど、いわゆる東京らしい街からは隔絶された辺境にある。橋を渡った常世には彼らの居場所はない。

バラバラな彼らがそれぞれの目的を持って、御霊神社の賽銭泥棒へ向かう明け方のモンタージュが凄まじい。目的も方法もしょうもないんだけど、まるで『ワイルド・スピード MEGA MAX』のような、デコボコチームの一世一代の大勝負感があってカッコいい。

そしてもうダメだ、というところで彼らがピンチをどう切り抜けるか。すごい!感動した。

【一番好きなシーン】
・明け方の行進
・ピンチの切り抜け方