てつへい

讃歌のてつへいのレビュー・感想・評価

讃歌(1972年製作の映画)
3.8
谷崎潤一郎の「春琴抄」を映画化。この作品は幾度も映画化されていますね。昔女中をしていた婆さんに、インタビューに訪れる作家が回想するという構成。

筝者としての才がある盲目の少女とその専属丁稚。気ままで我儘で強気な盲目の少女に魅かれた丁稚に対し、それに気付いた少女は強くも厳しく当たる。
丁稚も少女に憧れ、三味線を買って夜な夜な練習するも家人にバレてしまいますが、盲目の少女の計らいで「私が教えます、師と仰ぐように」となる。
ついに少女は妊娠し、丁稚が疑われるが、それぞれは否定。ついには出産するも家に傷がつくということで金を付けて赤ちゃんを他人へ。(3回も)

黙々と努める丁稚と、折檻をする少女。これが言わば男女の秘め事。
よくできた作品だけに、電柱や控え線、縁石やガードレールなんかはちょっと残念ですが仕方ないですね。
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