讃歌の作品情報・感想・評価

「讃歌」に投稿された感想・評価

馮美梅

馮美梅の感想・評価

3.0
偶然、CSで放送されていたのを何も分からず観ました。

新藤兼人監督ご自身も聞き手として出演されていますし、主人公の2人の事を話すお手伝い役の乙羽信子の表現力のすごさに改めて圧倒されたというか…。


「春琴抄」って昔、山口百恵と三浦友和が共演していた作品のイメージがあるんですけど、それとはまた違って、春琴の無表情で無感情の様な、しかし、時々激しく激昂する様子、それに対して、ひたすら献身的に従う佐助の一途な思いが、一見歪んだように見えるのだけど、春琴が顔にやけどを負った後、佐助が自らの手で両目を潰すことで改めて、春琴の佐助に対する春琴のそれまでの彼に対する扱いもそう表現するしかできないということを感じたし、自分の立場を強く持って生きていた人なんだなと、佐助は一見我儘な様な春琴の本当の姿を誰よりもわかって、尽くしていたんだなと思ったし、映画の中では淡々と同じような日常がくる返されているんだけど、それをてる演じる乙羽さんと、新藤監督がより緊迫感を持って作品を盛り上げていたと思います。

若い人がこの作品を見ると、同じ事がくる返されていて、何が面白いんだろうとか、何が言いたいんだろうとか、思うこともあるかもしれないけれど、愛というのは、見た目で感じたりするだけのものではなくて、どんな状況であれ、相手を信じ愛し抜く気持を感じる作品でした。(自分にそれが出来るかといわれると難しいかもしれないけれど)

ただ、佐助役の河原崎次郎さんが「笑い飯」の哲夫さんに見えて仕方なかった(ーー゛)
これ程 原作を裏切らず その上映画としての魅力を付加した作品は稀。僕が狂わしい程に愛する『春琴抄』が原作。原作と少しだけ違うのは春琴と佐助に激情が垣間見える所。“師弟の愛” と “男女の愛” が共存するこの物語はアジアにしか存在し得ない究極のエロティシズムを描き切ってる。性別を超越した人間愛の奥にある“性”。最高。
佐助、押入れでこっそり練習してた時すでにかなり上手いのに何故師匠の前であんな同じ凡ミスを繰り返すのか。実は弾けたのに怒られたかったからとしか思えん。マゾっぷりがいいね。
良い。
谷崎文学のエロさを新藤兼人が料理するとこうなる。
主演の女優はそれほど美人ではないが、そこがまた良い。
見る芸術である映画で、盲の人に世界がどんな風に見えているのかかを想像させるような表現をするのは難しいよなと思ってしまった。しょうがないけど原作厨な意見
乙羽信子のインタビュー形式は面白いし、原田大二郎のキモ演技も楽しい。
純愛と変態のバランスも良い塩梅。

でも、肝心の○潰しシーンをああいう見せ方にしてしまったのは失敗じゃないか。
原作を知らない人にとっても二度手間、展開を知ってる人からすると三度手間になっていて鬱陶しい。
由子

由子の感想・評価

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もっと破廉恥でどうしようもない女を思い描いていた。こんな髪型にしようかな 着物が可愛いなとケラケラ呑気に観た。笑けた。
讃歌とはよい字面。
谷崎潤一郎の「春琴抄」は幾度も映画化されているが、新藤兼人による本作がベストだと思う。佐助と春琴の性愛を含めた歪んだ主従関係が最も生々しく描かれている。山口百恵だとか、アイドルや女優で綺麗事で完結させてしまう話は、嘘っぽくなり白けてしまうのは私だけでしょうか。
琴春と佐助の「関係性」と「行為」が結びつく事そのものが何よりもエロティック。佐助が悲しいほどにマゾ。
kyo

kyoの感想・評価

4.8
昔昔、学生だったころ新宿のアートシアターで観たことがある。
今はきれいな画質でDVDで観ることができる。なんて幸福な時代だろう。
春琴役の渡辺とく子が最高。ねじれにねじれた恋愛関係が妖しく美しい。
日本映画が世界に誇るべき傑作でした。
エッチな感情を拒絶するかのような渡辺とく子のヌードも美しい。
独特なエロティシズムでした。
谷崎の原作が読みたくなった。
乙羽信子の凄さも味わえます。
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