オーウェン

終着駅 トルストイ最後の旅のオーウェンのレビュー・感想・評価

3.7
ロシアの文豪レフ・トルストイ。
知らぬ者のいない作家だし、「戦争と平和」や「アンナ・カレーニナ」などの作品がすぐに思い浮かぶ。

そんなトルストイの晩年の夫婦生活を秘書の目を通じて描く。

トルストイの妻が悪妻というのはよく知られているが、そのずれが愛ゆえにという作られ方は非常に興味深い。
お互いが愛しているのは分かるが、その価値間のズレが対立を引き起こし二人の袂を分かつようになる。

終着駅が人生になる文豪の最期は何とも寂しくあったが、良い人生でもあった。
クリストファー・プラマーとヘレン・ミレンの夫婦ぶりがこの作品の質を上げているのは間違いない。
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