《どうして君のママは再婚しなかったの?》
〝美人なのにさ〟〝私だってママに再婚したっていいわよと勧めたことあるの。でもパパとの生活があまりにも楽しかったから、その思い出だけで幸せなのよって言うのよ〟
お馴染み日活のゴールデンコンビ吉永小百合さんと浜田光夫さんによる青春映画で、石坂洋次郎大先生の〝寒い朝〟が原作。映画も小説も知らなかったけれど、吉永小百合さんが歌った主題歌〝寒い朝〟は彼女のデビュー曲で、当時誰もが口ずさんだ大ヒット曲。
小説のタイトルや歌の歌詞から春を待ちわびる北国の話だと思っていたら…。原作の小説に〝寒い朝だった。高校生の三輪茂夫は、白い息を吐きながら、駅へ行く道を急いだ〟〝白い霜柱がギザギザに立っていた〟という表現があるもののそれ以降はそれほど寒さは感じられず、映画の方も北風も吹かず雪も降らない都会を舞台にした高校生の恋模様が描かれていて、なんか違うよねって感じ。これじゃあタイトルを〝赤い蕾と白い花〟に変更したのも納得だね。
オカンは誰もが美人だと認める高峰三枝子さんで娘はデビュー間もない17歳の吉永小百合さんって最強過ぎる親子。浜田光夫さんのオトンもシングルなので…。
JK小百合ちゃんが思いついたのは〝あなたのパパも私のママも長い間私達のために随分寂しい窮屈な暮らしを守ってきたと思うの。だから今度は私達で二人が楽しく付き合うチャンスを作ってあげたらって思うの〟って何?〝うちのママとお宅のパパさんを私達と同じように交際させたらどうかな〟って、願ったりかなったりの申し出じゃん。
それなのに、オトンとオカンがいい雰囲気だと感じたとたん、手のひらを返したようなJK小百合ちゃんの態度にびっくり。なんてこっただね。
それにしてもあの部屋割りはどうなの?あれでいいの?だめでしょ?
視聴メモ:2025.04.04/068/日活フィルム・アーカイブ