“ミュージカルの映画”、Vol.14。
『シェルブールの雨傘』に続く、フランス60年代のミュージカル映画。
それに続き、カトリーヌドヌーヴ。
歴史に名を残すフランスミュージカル、連続で彼女。
やっぱり、彼女は日本で言う吉永小百合的な絶対的な銀幕のスターなんだな。
『シェルブールの雨傘』とは打って変わって、晴れ渡るフランスのロシュフォール。
「遠くにいるのか、近くにいるのか。」
主人公の双子の姉妹も、彼女たちの取り巻きも。
みんな、大切な運命の人、本当の恋愛が、「きっと、いつか、目の前に現れる。」と信じて止まない。
そして、信じていれば、その機を逃さなければ、気付ければ、手繰り寄せられれば、きっと、出会える。
そう思える、清く強い、少しウブで硬派な恋と愛の作品。
恐ろしいほどに出演者が美男美女すぎる。
足の長さ、顔の小ささ、揃いも揃ってマネキンみたいなプロポーション。
これはさすがに共感できる等身大、ではなく、誰もが憧れる存在的なキャスト。
どこを見ても絵になるカッコいい男性と綺麗な女性ばかり。これはスゴい。
個人的にはお母さんのカフェで働く女の子。
かなり今っぽい顔立ちなところもあって、実は1番気になった。めちゃくちゃ可愛い。
踊りと歌の主張もなかなか強い。
英語ほどフランス語に慣れてないのもあるけど、流れるような言葉と、加えて踊りと表情で、歌詞よりも雰囲気に圧倒される。
みんなに、過去だったり未来だったり、運命の思い人がいる。
目前にも恋の種も転がってる。
この狭間で、理想と現実をどう見たら良いか。
諦めて現実を選べば良いのか、諦めずに理想を追い求めるのが良いのか。
そんな時代性もあるような、男女の自由さを強烈に伝えている作品。
どうしても気になるんだけど、その“猟奇殺人鬼”の件は絶対に必要だったのか。
全く違う角度のエピソードなので、逆にインパクトがすごいけど、この件のメッセージ性が受け取れなかった、、、。
“切り裂きジャック”、、、的な?気になる。