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ロシュフォールの恋人たちのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)
3.9
“ミュージカルの映画”、Vol.14。

『シェルブールの雨傘』に続く、フランス60年代のミュージカル映画。
それに続き、カトリーヌドヌーヴ。

歴史に名を残すフランスミュージカル、連続で彼女。
やっぱり、彼女は日本で言う吉永小百合的な絶対的な銀幕のスターなんだな。

『シェルブールの雨傘』とは打って変わって、晴れ渡るフランスのロシュフォール。

「遠くにいるのか、近くにいるのか。」

主人公の双子の姉妹も、彼女たちの取り巻きも。
みんな、大切な運命の人、本当の恋愛が、「きっと、いつか、目の前に現れる。」と信じて止まない。

そして、信じていれば、その機を逃さなければ、気付ければ、手繰り寄せられれば、きっと、出会える。

そう思える、清く強い、少しウブで硬派な恋と愛の作品。

恐ろしいほどに出演者が美男美女すぎる。
足の長さ、顔の小ささ、揃いも揃ってマネキンみたいなプロポーション。
これはさすがに共感できる等身大、ではなく、誰もが憧れる存在的なキャスト。

どこを見ても絵になるカッコいい男性と綺麗な女性ばかり。これはスゴい。

個人的にはお母さんのカフェで働く女の子。
かなり今っぽい顔立ちなところもあって、実は1番気になった。めちゃくちゃ可愛い。

踊りと歌の主張もなかなか強い。
英語ほどフランス語に慣れてないのもあるけど、流れるような言葉と、加えて踊りと表情で、歌詞よりも雰囲気に圧倒される。

みんなに、過去だったり未来だったり、運命の思い人がいる。
目前にも恋の種も転がってる。

この狭間で、理想と現実をどう見たら良いか。
諦めて現実を選べば良いのか、諦めずに理想を追い求めるのが良いのか。

そんな時代性もあるような、男女の自由さを強烈に伝えている作品。

どうしても気になるんだけど、その“猟奇殺人鬼”の件は絶対に必要だったのか。
全く違う角度のエピソードなので、逆にインパクトがすごいけど、この件のメッセージ性が受け取れなかった、、、。

“切り裂きジャック”、、、的な?気になる。
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