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眼下の敵のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

眼下の敵(1957年製作の映画)
3.5
イギリス海軍中佐D・A・レイナーが自分の体験にもとづいて書いた小説「水面下の敵」の映画化で、第二次大戦におけるアメリカ駆逐艦(原作はイギリスの駆逐艦)の艦長とドイツ・Uボートの艦長との戦いを描いた娯楽作品。
監督は、歌手で俳優だったディック・パウエル。
原題:The Enemy Below (1957)

舞台は、第2次大戦下の西南大西洋。
アメリカの駆逐艦ヘインズ号のマレル艦長(ロバート・ミッチャム)は、Uボートの魚雷攻撃で愛する妻を、結婚直後に、目の前で失くしている。
一方、Uボートの艦長フォン・ストルバーグ(クルト・ユールゲンス)は、この戦争で2人の子どもを失くしている。
この2人による一対一の息詰まる持久戦、心理戦(駆け引き)は、緊張感一杯で、見ごたえ十分。

「覚えていますか?戦艦で死と破壊の話をしたのを。やはり、希望はあると思いますよ」

戦争下で敵として戦う者への軍人としての敬意、尊厳…現代ではあり得ないか?
ラスト…戦争下での人道的な行動を、戦時中の日本(日本だけではないが)と比べてみよう…(個人の命に関する考え方の根本的な違い)。
なお、Uボートでの歌は、ドイツ軍人のレオポルト1世 (アンハルト=デッサウ侯)にちなんだ「デッサウ行進曲」。
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