Arsenyevich

地球の静止する日のArsenyevichのネタバレレビュー・内容・結末

地球の静止する日(1951年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

こういうの好きだなぁ。
今から70年も前に、こんな作品が作られていた事に先ず驚き。

いわゆる典型的なSF作品/宇宙人侵略型とは一線を画する作り。
世界大戦後の束の間の一体感が生み出したのか、背景までは分からないが、アメリカ第一主義、ロシアとの確執などアイロニカルに描かれている国家間、政治的側面のプロット作りは秀逸。未知なるものに遭遇した時の可笑しくも無様な人間達の姿など、CG表現の進歩以外は今と変わらないなと。

SFってまずなによりも、切り口が1番肝心。嘘っぽさも無理くり感も、鑑賞者の心を惹きつけ、訴えかける何かがあるかどうか。そう言う意味では手塚治虫的未来感にも通じていると言うか、オチがもう少し腑に落ちるものだったら、とんでもない名作として語り継がれたんではなかろうか…

遠い宇宙のどこかで、我々も見られているのかな。
Arsenyevich

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