このレビューはネタバレを含みます
はっきり言ってしまうけど、
このストーリーの主要3人組、誰1人共感出来なかったw
出だしの鉄橋での駆けっこ競走くらいまで、
ゴダール「はなればなれに」に通じるポップな躍動感。久々の良作かと思いきや…
終戦後の3人組のもつれ具合から、もはや謎の極み。
陰湿な心理戦と異質すぎる3人の関係性。
ある意味で三島文学に通じる異常愛の連なりに全くついていけず。
トリュフォーの狙いが全然わからなかったな〜。
そもそもジャンヌ・モロー演じるカトリーヌに何の魅力も感じられない。
ファム・ファタル的な引きつけ要素も皆無で
ちょい役だけど快活な印象を残すマリー・デュポワのほうが、格段に魅力的。
それでもなんとか見切れたのは、
一重に撮影のラウル・クタールと60年代パリの作用が大きい。
こうして見ると、同時代に同じ撮影クルーで作ってたゴダールと一見似通っているようで実は対象的なのがトリュフォー作。
突拍子もない感情変化のオンパレード。
どちらかと言うとゴダールのほうが、
人物描写はより繊細で、内面を浮き彫りにする感じかなぁと改めて今感じたこと。