方眼

地球の静止する日の方眼のレビュー・感想・評価

地球の静止する日(1951年製作の映画)
4.1
1951年”The Day the Earth Stood Still”。円盤に乗った宇宙人がワシントンD.C.にやって来るが、その目的を誰に伝えるべきか。SF映画の原型が詰まっており、スピリチャル強調すると「未知との遭遇」、少年と宇宙人の交流を強調すると「E.T. 」、ご婦人と宇宙人の交流を強調すると「スターマン」、小さい地球情勢と大きな宇宙の対比を強調すると「2010年」、正体を隠した宇宙人が直接的に地球を救えば「スーパーマン」、円盤がもっとバカでかいと「インデペンデンス・デイ」。戦争未亡人がキーとなる登場人物、これはこれで同時代の小津映画と呼応。ワイズ監督「市民ケーン」の編集マン、ニュースや風景ショットを繋いでナレーション入れるテクニックが有効。ハーマン音楽はテルミン使いが上品。大国が領土拡張し、国連の機能限界が見え、核抑止の有効性が議論され、首脳会議で欠席国も出る今の世の中、70年後も人類は進歩していない。
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