AmiHaru

ターミネーター2のAmiHaruのレビュー・感想・評価

ターミネーター2(1991年製作の映画)
4.7
やっぱり『ターミネーター』シリーズといえば、本作が一番に思い浮かびますね。

『ターミネーター』シリーズのみならず、SFアクション映画においても傑作といわれているこの作品の最大の魅力は、なんといっても幼いジョン・コナーとサラ・コナーの家族愛、そしてアーノルド・シュワルツェネッガー演じる未来から送り込まれたサイボーグ、T-800や、本作における悪役、T-1000にあると思います。

まず、サラ・コナーに関しては、前作ではターミネーターに追われるごく普通の女子大生だったのに対し、本作では来るべき機械軍との戦いに備えるために、屈強な戦士となっています。
この作品におけるサラ・コナーは、間違いなく映画史における“戦う女性像”を確立させたといえます。
サラを演じたリンダ・ハミルトンも、この作品の撮影のために厳しいトレーニングを重ねたようです。あの鍛え抜かれた肉体を披露されれば、もう言うまでもないですね。

そして、この作品を語る上で欠かせないのは、なんといっても2体のターミネーターの存在です。
アーノルド・シュワルツェネッガーが演じるT-800に関しては、前作では彼はカイルとサラをどこまでも追い詰めようとする恐怖の殺人ロボットとして登場していますが、本作ではサラとジョンを守るために未来から送り込まれた味方側のターミネーターとして登場しています。
この作品を当時リアルタイムで映画館で観ていた人たちは、これ以上ないくらいの頼もしさを彼から感じていたのではないでしょうか。
また、ジョンとの交流を通して、人間の感性を学んでいく場面も必見です。

次に、ロバート・パトリックが演じるT-1000なんですが、こちらもまた、本作においてかなり強烈なインパクトを残しています。
表情を一切変えず、しかもその上、瞬きもせずにジョンを追いかけて走る彼の姿は、まさに機械的といえます。
また、T-1000の身体は液体金属からできているため、どんな攻撃を受けてもすぐに身体を液状化させ、再生することができます。
そしてこの再生する際のシーンが、例えば真っ二つになってもすぐに元通りになるなど、どう倒せばいいのかわからないと思わせるような絶望感をうまく演出していて、すごく印象に残っています。

この他にもラストの溶鉱炉に沈むシーンなど、数々の名シーンを生み出してきた本作なんですが、1作目を凌ぐともいわれているクオリティの続編作品を生み出したジェームズ・キャメロン監督はすごいなって観ていて思いました。
正直ジェームズ・キャメロン監督なしの『ターミネーター』は個人的には考えられません。
AmiHaru

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