Qちゃん

ジェイコブス・ラダーのQちゃんのレビュー・感想・評価

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)
3.8
ベト戦で負傷した元兵士の身に起こる奇妙な出来事と不気味な幻覚。どんどん現実と幻覚と夢の境が失われていく彼と主観を共にする観客も、今作中で何が起きているのか常に不安に思い、惑うことになる。実際のベト戦での出来事ベースというのも居心地が悪い。

本作の様々な幻覚の描写は、現在ホラー映画で定番のように使われてるが、本作が1990年だと考えるとかなり独特で、こうしたホラー描写の元祖の一つかもしれない。本作自体ではあの顔のブレる描写はフランシスベーコンの描写を元にしたと聞いたことがある。

ジェイコブス•ラダー、地上から天国まで続く階段。雲の切れ目から太陽の光が差す光の帯「天使の梯子」。
恐怖や後悔の対象でしかないものを穏やかに受け止めて、そして受け入れる。
ホームアローン以前のマコーレーカルキンくんがリアル天使でした。

途中の陰謀論臭くなってくるとこに正直結構興醒めもしたけど、哀しくも美しく救いのある結末に静かに感動🥲これで完成してるから、私は絶対リメイク観ない。
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