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汚れた英雄のodyssのレビュー・感想・評価

汚れた英雄(1982年製作の映画)
2.0
【希薄】

BS録画にて。
むかしロードショウで見ましたが、40年近く経って再鑑賞してみました。

内容はよく覚えていなかったのですが、どこか希薄な印象を受けたことは記憶していました。
今回再見しても、その点は変わらず。

草刈正雄が主役のバイク・レーサーで、ファッションデザイナーである日本人の恋人(木の実ナナ)がいて、国際企業の社長である若い白人女性の恋人(レベッカ・ホールデン)もいて、最初と最後はレースのシーンけど、その間は彼女たちとの、或いは自宅での、ファッショナブルな映像の連続です。

自宅にはプールもあるし、上着類もYシャツも何十着も入った大きなクローゼットもあるけど、なぜか使用人の姿が見えない。あんな大きな邸宅に住んで、衣服類もあんなに沢山あったら、自分ひとりじゃ整理もできないと思うんだどね(笑)。

まあ、生活感がないのはこの種の映画だから当たり前かも知れないけど、生活感もリアリティもなければ、充実感も手に汗握る感もないし、上っ面を奇麗に仕上げただけの映画としか思えない。バイクのレースも盛り上がり感に欠けるし。

でも、浅野温子が出ていたんですね。この時の彼女は二十一歳。私には木の実ナナはもとより、レベッカ・ホールデンより彼女のほうが魅力的に見える。この映画ではバイクのメカニックをしている友人の妻だから奪うわけにもいかないだろうけど(笑)、でも彼女の出番をもっと作って欲しかったな。

あと、奥田瑛二はこの頃も今も全然顔が変わらないね(笑)。

バブルに向かって突き進んでいた時代の日本、そんな印象の映画でもありました。
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