メル・ギブソンの信心深さというよりもメル・ギブソンのマゾ感の強さが全面に出た作品。
本作はイエスが処刑される様子を描いた作品ですが、イエスが拷問され処刑される場面があまりにも残酷過ぎて、上映中に観客がショック死した というとんでもない逸話があります。
本作の原作はもちろん聖書です。
宗教色の強い映画なので聖書の知識がないと「?」が多く残る作品なのは間違いありません。よっぽどの信仰心がないと本作はただ胸糞悪い映画です。
僕はキリスト教の高校に通っていたのである程度聖書は読んだことがあります。
僕の記憶が正しければ、ルカによる福音書のだいたい20章辺りを描いていると思います。
"罪を赦す"という本作のメッセージもなんとなく伝わりました。
しかし本作『パッション』は監督メル・ギブソンの信仰心の深さよりも彼のマゾ性がはっきりと強く出た作品だと思います。
演技なしで本当に拷問されてるんじゃないのか と疑ってしまうくらいのイエス役のジム・カヴィーゼルの熱演。
鞭打ちの場面では当たる瞬間をじっくりと映し、大きな十字架を背負って丘を歩く場面も生々しく血を流し、手と足に杭を打ち込まれる場面も とても演技とは思えない… イーライ・ロスの『ホステル』なんかよりもグロかったです…
観て良かったと思いますけど、
これだけは言える。
流石に2度は観たくない。