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ウディ・アレンの影と霧の一人旅のレビュー・感想・評価

ウディ・アレンの影と霧(1992年製作の映画)
3.0
ウディ・アレン監督作。

霧の夜に現れる連続殺人鬼に恐怖するクラインマン(ウディ・アレン)と女曲芸師アーミーを中心に描く群像劇。
モノクロの映像が特徴で、影の黒と霧の白のコントラストが幻想的で怪しげな雰囲気を醸成させている。
アーミーに扮したミア・ファローが可愛らしく魅力的。イメージと異なる非貞淑さ加減が可笑しく、あっさりと夫(ジョン・マルコヴィッチ)を裏切り大学生(ジョン・キューザック)に金で抱かれてしまうのだ。
物語に明確な目的が存在しないことも本作の特徴で、殺人鬼に立ち向かうスリラーで終わるわけではないし、クラインマンとアーミーのロマンスが完結するわけでもない。本作の掴みどころの無さもまた霧のようだった。
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