爆裂BOX

スネーク・フライトの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

スネーク・フライト(2006年製作の映画)
4.3
ハワイで大物ギャングエディ・キムの殺人現場を目撃した少年ショーン。ベテランFBI捜査官ネヴィル・フリンに護衛され裁判で証言する為LAへ向かう便に乗るが、キムが積荷に大量の毒蛇を忍び込ませていて…というストーリー。
「デッドコースター」や「セルラー」のデイヴィット・R・エリス監督がサミュエル・L・ジャクソン主演で贈るアニマルパニックです。久しぶりに再見しましたがやはり面白い!B級のA級映画ですね。
本当ストーリーは「飛行機の中で蛇が暴れて大パニック」というそれ以上でもそれ以外でもないストーリーですが、トイレで裂かってるバカップルは真っ先に死ぬ、嫌な奴も死ぬ等この手のB級映画のお約束を盛り込んだ展開が楽しいですね。
登場するヘビもコブラやガラガラヘビやニシキヘビといった定番からブラックマンバや人間を頭から丸呑みにするアナコンダなど多種多様なヘビが登場してくれます。エッチ中の女の乳首に噛みついたり、小便中のチ〇コに噛みついたり、太ったおばさんの服の中に潜り込んだりと下品な見せ場も盛り沢山。噛まれて毒で泡吹いて死ぬ人や眼に噛みつかれて両目の眼孔をヘビがニョロニョロと這ったりとちょっとグロいシーンもあります。倒れた人の頭をハイヒールで踏んで踵が刺さったり、ガラスを突き破った時に破片が喉に刺さったりとパニックの中での悲惨な二次災害描写は流石「デッドコースター」の監督だけあります。
パニック描写のクオリティも高いですが、ベテランCAが赤ん坊を救うために噛まれながらも奮闘する姿とその最期、子供だけで乗った兄弟の兄が父親の言いつけ通り弟を必死で守ろうとしたりとドラマ部分も結構力入ってて楽しめました。地上で蛇の専門家とワクチンを探す捜査官のパートも良かったですね。終盤も飛行機物ではお約束の着陸サスペンス盛り込んでくれますし。「神様プレステ様!」は笑います。
サミュエル・L・ジャクソンもアニパニでは噛ませの印象ありましたが、今回はスタンガンで蛇を次々撃退したり、火炎スプレー攻撃したり冷静に勇敢に事態に立ち向かう姿は頼もしい。でも、終盤では「もう頭に来たぞ!」とブチギレて蛇を外に放出する為窓を次々ぶち抜いてヘビと同じくらい乗客危険にさらしてましたね(笑)
他の出演者もショーン役にまだ若いネイサン・フィリップス、ヒロインクレアに「グッドワイフ」のジュリアナ・マルグリース、赤ん坊連れて乗ってる女性役でエルサ・パタキー、ベテランCA役でリン・シェイと結構知名度ある人が出てましたね。トイレで殺されるバカップルの男役はブレイク前のテイラー・キッチュでしたね。
潔癖症のラッパーや飛行機嫌いの夫を持つ新婚カップル、チワワ連れたセレブっぽい女性にキックボクサー、オネエっぽい乗務員など脇役も個性的。新婚カップルは生き残ると思ったのに。後ラッパー役の吹き替えの小山力也氏も結構遊んでましたね。「ドキー!」とか(笑)
欲を言えばこれだけの大惨事起こしたキムが死刑判決受けて絶望する所とか見たかったな。
途方もなくバカバカしさに満ちながらも手に汗握る展開も用意されてる娯楽アニパニですね。