北野武監督のフラクタル三部作・第二弾。
初っ端からたけし人形の人間ドックシーンでシュール。
北野監督十八番のヤクザ映画を封印する事に決めて様々なジャンル映画に挑戦するが。。。
映画は全部途中で頓挫し毎回たけし人形が死んでる。
たけし人形は実際のたけし自身の心で試行錯誤して毎回心が死んでいるんだと思った。
そしてSF映画の蝶天ラーメンプロレスのくだり。
昭和ノスタルジー映画の子供達のプロレスごっことも対比が素晴らしい。
ギャグの滑ってるところもあったけど江守徹のシーンは好き。確か映画館で観に行って延々と繰り出されるギャグにツボって窒息死しそうになった記憶。
たけし軍の使い方が適材適所で効いてる。ホラー映画に女優霊の柳ユーレイ。
SF映画の博士役に井手らっきょ。
最後は冒頭の人間ドックにたけし本人が行く。最後の医師の『壊れてますね』の一言は当時のたけしの心境が現れてるじゃないかなあ。
座頭市での成功とか世界で評価され、次回作に期待されるプレッシャーで文字通り壊れてしまったんじゃないか。
子供の頃からひょうきん族とかたけし城を観させてもらってる身としてはビートたけし=北野武の作風は内面で変化するので時系列順に観る重要性を教えてもらった。
今作もゾマホンとタップ有り。
恋愛映画の内田有紀のメイクが個人的にツボだった。