学校をサボっていたから、憎しみは憎しみを生む、っていうことを知らない三人組の青年の物語です。登場人物はみんな怒りを燃やし、黒い煙と赤い炎が、ダンスの輪に加わって黒髪や赤毛を振り乱す若い人たちのように、フランスの郊外を回っています。暴動の後の鎮圧。鎮圧の後の憎しみ。その憎しみは警察以外にも飛び火していきます。何に対しての抵抗なのか。何に対して怒っているのか。そこを問われました。
Bob Marleyのburnin' & rootin'がよく似合う作品でした。音楽、雰囲気、内容、登場人物、文化、息苦しさ全てがそれぞれ最大に深みを帯びていて、観ていると千本の弦を同時にかきならすみたいに心臓がばくばく鳴ります。これはまさしく、映画の真骨頂です。
