🤍ྀི【 My 400th review 】🤍ྀི
タイトルはちょっぴり強烈ですがっს
とっても惹き付けられた作品ですෆ ̖́-
• ✤ • • • · ·· · • • • ✤ • • • · ·· · • • • ✤ •
モノクロのフィルムで映し出される暴動シーン…。
流れてくるのは The Wailers ♬ "Burnin‘ & Lootin’ “ …久しぶりに聴いたBob Marley のレゲエ…映像と相俟ってcoolだけれど刹那的…このシーンだけで鳥肌モノです。
とにかく全てがカッコいい!! 暗くてダルくて最高にカッコいい!!
舞台はパリ郊外(バンリュー)の移民ゲットー…そこで暴動が発生し、アブデュルという青年が警察の暴行により重体に…。
次の日、友人であるサイード、ヴィンス、ユベールの3人は彼が入院している病院へ見舞いに訪れますが…そこで警察と揉め、追い払われてしまいます。
実は暴動が起きた際、ヴィンスは警察が紛失した拳銃を拾っていたのでした…。
登場人物は多様な背景を持つ人種で構成され、彼等移民がミクスチャー化しているのが興味深い…
喧嘩っ早いユダヤ系白人のヴィンス…
お調子者のアラブ系イスラム教徒のサイード…
そして穏やかで冷静な黒人ボクサー、ベナン系キリスト教のユベール…。
中でも、ヴィンスのギラつき感が堪らない!!
マイノリティ(移民)という同属意識から膨れ上がる警察に対する"憎しみ"…3人の青年たちの1日を映し出します。
とにかく映像の魅せ方がイチイチcool !! 画面に入り込むグラフィティも意味を持たせるところがオシャレ…
彼等の名前を紹介するのも視覚的! サイードは自分の名前を警察車両に書き殴り…ヴィンスは自分の名前の指輪をはめ…ユベールはボクシングの試合のポスターに写り…それらをアップで捉えます…めちゃカッコいい映像!
そしてファッション…スポーツウェアとワークウェアの中間のような…ヴィンスはNikeのウィンドブレーカーの上にMA-1 …サイードはジャージにレザーのボンバージャケット…ユベールはオーバーサイズの迷彩柄の上下にシアリングジャケットとCarharttのビーニー…今でも十分cool!!
そしてそして音楽も、多民族文化ならでは…レゲエやラガマフィン、Cypress HillのラップやIsaac Hayes のソウル…
見た目のカッコ良さだけで無く、会話は文学的であり詩的…ヒップホップ文化からなのか、興味深いセリフが散りばめられています。
そして寓話で始まり寓話で終わります…。
"50階から飛び降りた男がいた…
落ちながら彼は確かめ続けた…"
« Jusqu’ici tout va bien…
Jusqu’ici tout va bien…
Jusqu’ici tout va bien… mais
L’important c’est pas la chute
c’est l’atterrissage… »
"ここまでは大丈夫…
ここまでは大丈夫…
ここまでは大丈夫…でも
大事なのは落ちることじゃなくて
着地だ…"
ラストシーンに至るまでのヴィンスの心の動きがいかにも人間らしい…
しかし彼の堕ちていく着地点は……。