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セブンのbennoのレビュー・感想・評価

セブン(1995年製作の映画)
4.3
㊗︎ 777レビューはやっぱりこの作品!! …再鑑賞です

OPクレジットがとんでもなくカッコいい!! ソール・バスやモーリス・ビンダーという偉大なデザイナーから更なる進化を加速させたカイル・クーパー!! これまで観たOPの中でも曲も含めて断トツです…!!


雨模様のゴシック感溢れたNY…怪奇的な連続殺人を描いたサイコ・サスペンス



定年退職を間近に控えた刑事サマセット(モーガン・フリーマン)と新人刑事ミルズ(プラピ)がバディを組み連続殺人事件を追います


それぞれの現場に残されたメッセージからサマセットは犯人がキリスト教の《7つの大罪》に因んで殺人に及んでいると分析…
      

猟奇的犯罪のグロさもありつつ耽美的でゾクゾクする画作りにどんどん引き込まれていきます

そしてモーガンとブラピのバディの信頼関係が近くなっていく様子も絶妙…冷静で几帳面、重厚感のあるモーガンは安心して観ていられますし、対する若くて熱血で無鉄砲なブラピが暗い映像の中で光を放ってます

有名な台詞(セルピコのレビューでも書きましたが…)…Serpico’s got to go!! 自分をセルピコになぞらえて真面目さをアピールするところも彼の誠実さが感じ取れ…総じて今作、ブラピの魅力がダダ漏れです

ふたりの会話も面白く、ダンテの《神曲》、ミルトンの《失楽園》、そしてチョーサーの《カンタベリー物語》など文学的な台詞も絡めて見事に計算され尽くした脚本は天晴れ…

ダンテの《神曲》は(煉獄篇)で挫折ს 映画の下敷きになっているケースも多く、今年こそはリトライしたいですけど〰︎ს


あまりにも有名でネタバレ厳禁ですが…ラストの広大な景色をバックに勝ち誇った笑みを湛える犯人…それはこれから起こる驚愕な結末へ向かう暗示…

遊び心のあるサブリミナルやエンドロールまでも愉しめます

文学的で人生観をシニカルに描いた傑作…✩⃛
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